江の島サムエル コッキング苑
英国の貿易商でもあるサムエル・コッキング氏が私財を投じ
江の島の頂上付近に植物園を造営したのが始まりです。
当時は東洋一の規模とされた旧イギリス式の温室などがあり
現在では基礎の部分が温室遺構として保存されています。
2003年4月に江の島サムエル・コッキング苑として
江の島植物園からリニューアルし現在に至っています。
現在の苑内では多数の南方系の植物と共に南国ムード溢れる造りで
また、江の島のシンボルである江の島展望灯台(シーキャンドル)も苑内にあり
日本夜景遺産にも認定されている絶景が楽しめる人気スポットです。
江の島サムエル コッキング苑概要
この植物園名の由来となったサムエル コッキング氏は
(Samuel Cocking/1842~1914)イギリス出身の貿易商です。
1869年(明治2年)に来日後
江の島の頂上付近にイギリス式の庭園を建設した業績から
現在、サムエル・コッキング苑といわれています。
関東大震災で被害を受けた庭園ですが震災後修復され
1949年(昭和24)江の島植物園として一般公開されました。
2003年(平成15)には再整備が行われ名称も新たに
サムエル・コッキング苑としてリニューアルオープンし現在に至っています。
面積は19,159,44㎡(横浜アリーナの約2.4倍)あり
温暖な気候を利用して多数の南方系の植物が植栽されています。
中でも
クックアロウカリア、シマナンヨウスギ、タイミンチク群、ツカミヒイラギの4種は
藤沢市の天然記念物に指定されています。
苑内の各所には都市の名称がついた広場があり
・マイアミビーチ広場
片瀬海岸からヨットハーバーを見渡すウッドデッキの設置されています。
・松本広場
蕎麦打ち体験施設「松本館」と双体道祖神を象った記念碑があります。
・保寧(ポリョン)広場
夏~秋には韓国の国花ムクゲや2月~3月には保寧市の市花ツバキの開花が見られます。
・昆明広場
本格的な中国伝統建築様式の四阿(あずまや)騁碧亭(ていへきてい)等があります。
・ウィンザー広場
春~秋のシーズンにはウィンザー市から贈られたバラが見事な庭園になっています。
このように藤沢市と友好提携を結ぶ都市をイメージした広場が設けられています。
コッキング遺構
1949年の植物園の工事の際に地下に埋め込まれた温室遺構ですが
2002年のリニューアル工事の際に再整備され公開されています。
遺構は温室基礎や池、暖房のためのボイラー室、貯炭庫の他
貯水槽等の付属施設や、温室と付属施設とを結ぶ地下通路
冷たい風を遮るための防風壁や集水用の陶管などが遺されています。
普段は閉鎖されて外側からしか見学できませんが
年に数回のイベント時に公開されることがあり
その時には内部を見学することができます。
苑内ではコッキング氏がコレクションし植栽された熱帯植物や
市立熱帯植物園になってから植栽されたリュウゼツランなども見られます。
その他、苑内には「かながわ花の名所100選」に選ばれている
280種800本ともいわれるツバキのコレクションがみられます。
アクセス、料金等
徒歩で辺津宮、中津宮を経たルートかエスカーを利用します。
開園時間
江の島サムエル・コッキング苑、江の島展望灯台(シーキャンドル)共に
9:00~20:00 (最終入場 19:30)
料金
江の島サムエル コッキング苑
一般料金 大人1名 200円 小人1名100円
団体料金(20人以上) 大人1名 180円 小人1名90円
江の島展望灯台(シーキャンドル)
一般料金 大人1名 300円 小人1名150円
団体料金(20人以上) 大人1名 270円 小人1名140円
※
障がい者手帳等をお持ちの方とその付添者1名は手帳等の提示により
施設割引が適用されるので各受付に詳細を確認してみてください。
江の島サムエル コッキング苑は大人小人共に無料
シーキャンドルでは大人150円 小人80円になるようです。
まとめ
コッキング氏が収集した南方系の植物や昔の温室の構造がわかる
貴重な遺構がある植物園です。
また友好提携した各都市の特徴がわかる各広場も
ひとつひとつ調べると面白いですよ。
特に松本広場の松本館では蕎麦打ち体験もできるので
あらかじめ申し込んで訪れるとお子様も楽しめますね。
温室遺構の奥には日本初のフレンチトースト専門店
【ロンカフェ】があります。
苑内散策後の休憩に開放感のあるオープンテラスで
美味しいスイーツもいいですね。